3/1ローマ旅行記12 オヤジの坂道

この日の午後は、まずバルベリーニ宮に行くことにした。宮殿の中は絵画館になっていて、ラファエロやフィリッポ・リッピの作品などを所蔵している。今回のローマ滞在で、楽しみにしていた美術館のひとつだ。

昨日、ボルゲーゼ美術館に行くのに使った、116番のミニバスに乗って行くことにした。相変わらず、狭い路地を、ガタガタと走って行く。日常で使うとしんどそうだが、観光で使う分は楽しい。

地図の読める女・姉は、もう116番バスのルートを把握できているらしく、運転手さんに助けてもらう必要もなく、バルベリーニ宮近くで降りた。

ミニバスを降りたのは、バルベリーニ広場。この広場からは、放射線状にたくさんの大通りが延びていて、ローマが大きな都市であることが実感できる広場である。理由はわからないのだが、何となく、「ローマっぽさ」を感じる広場でもある。

ここから、バルベリーニ宮に行くのに、地図を見ながら、一番近道を行こうとすると、よくわからなかった。結局、大通りであるクアットロ・フォンターネ通りから行くことにした。地図で見ると、小さな道から最短距離で行けそうなのだが、バルベリーニ宮の入口はクアットロ・フォンターネ通り沿いにあったので、この大通りから行くのが結果的には一番近かったかもしれない。

で、このクアットロ・フォンターネ通りが、最高だった!今までローマで通った道の中で、ナンバーワンっ!

バルベリーニ宮

見てください!このうつむきかげんの、ちょっといじけたようなオヤジがずらっと並んだ坂道!ダイナミックな坂道は、バルベリーニ広場を一番低い地点として、またあちら側に向けて上り坂となっている!その先にはオベリスク(柱みたいなやつ)が見える。姉いわく「スペイン広場のオベリスクじゃないかなあ」。

で、姉さんが言うには、「あんた、3年前にここ通ったじゃん。その時も素敵な通りだって感動してたよ。覚えてないの?」。…覚えていません。なぜかと言うと、3年前にこのあたりを通った時、私は最大級の「Toilet-crisis」に直面していたため、何の余裕もなかったのである。「Toiletniikitakatta」ということ以外は、何の記憶も残っていない。

このオヤジがずらっと並んだ柱は、バルベリーニ宮の外周となっている。最初からこのオヤジの演出。バルベリーニ宮、期待できそうだね!(オヤジで何を期待しているのか…)。

バルベリーニ宮

どーん。これがバルベリーニ宮。一見、何の変哲もない建物だが…

バルベリーニ宮

ハチ!

バルベリーニ宮

ここにもハチ!ハチだらけ!ありとあらゆる場所に、スキさえあればハチがいた。何でも、このバルベリーニ宮の持ち主だった、バルベリーニ家の紋章にハチが使われていたそうだ。それにしても、ハチを前面に出しすぎである。そんなに好きだったんだねえ。もしかしたらハチミツが好きだったのかもねえ(どうでもいいこと)。

では、中に入ろうぜ!

入館料は7ユーロだったが、ローマパス割引で、半額の3.5ユーロであった。イエイっ!3人で10.5ユーロ(10ユーロと50セント)。姉が50ユーロ出すと、受付の女の人に、あと1ユーロくれと言われたので、渡すと、30ユーロと50セントが帰ってきた。
そのままスイスイ進もうとした私と母を姉が引きとめた。「待ったァ!お釣りが足りないっ!」。えー。合ってないっけ?

51-10.5=40.5

ウン、足りないね。で、姉が「私は50ユーロ出してるから、あと10ユーロ足りませんよ」と女性スタッフに見せると、「あら、間違っちゃった…ゴメンナサイ」と、すぐ足りない10ユーロを出した。後ろでは他の男性スタッフが大笑いしていて、「彼女は昨日サンタンジェロの近くで頭を打ったから、頭がおかしいんだよ~!許してねー!」と言っていた。

ちなみに、イタリアでお釣りの間違いに遭遇するのは、日常茶飯事である。少なく間違えられることも、多く間違えられることもある。頭を打ったとか関係なく、イタリア人が計算が苦手な人が多いのは、確かにその通りなのだが(まあ、私も日本人だけど計算できないけどね!)、中には観光客相手に悪気があってお釣りを少なく渡す人もいるので、必ずその場で確認を!(…って、私もこの時、それを怠ったんですけどね!姉、グッショブ。)

ここバルベリーニ宮も、ボルゲーゼ美術館と同じように、大きい荷物は預けなければならないらしい。我々は、皆、小さなショルダーを下げてたので預けるようには言われなかったが、コート類は預けていくことにした。

イタリアの美術館は、荷物は預けなければならないことがよくあるが、結構適当に、カギのない棚にいれられることもあるので、貴重品は預けない方がよい。リュックやトートバッグなどで観光する場合には、貴重品を入れるポーチなどを持っておくことをおすすめする。

さあてっ!

まずは1階を鑑賞。ここに、ここバルベリーニ宮における、姉と私の目玉・フィリッポ・リッピの「聖母子像」がある。今回の旅程にはフィレンツェが入っていないため、大好きなリッピの絵が見れる、数少ない機会なのだ。さっそく見つけた…が…

バルベリーニ宮
(バルベリーニ宮は写真撮影禁止なので、バルベリーニ宮の作品映像は全てポストカード撮影)

…こ、これなのだが…。

…ええと。聖母マリアの表情は、いつものリッピらしく、優美で心温まる。…のだが、幼子イエス…。か、かわいくない…。何で顔のパーツが、こんなに全部中心に寄ってなきゃいけないんだ…。顔色もカボチャみたいだし…。

ボーゼンとする私と、「へー、これがリッピ…」と、特に関心を示さない母。リッピ最愛の姉は、「…私はリッピの線や色使いそのものが好きだから、コレも、まあ、好きよ。いや、確かにね…このイエスはね…どうかと思うけどね…」。

わっ、わたしわっ!ここバルベリーニ宮で、リッピの絵を見るのを楽しみにしていたのだよっ!なのに、この仕打ちっ!…悲しみの表情で、ふっとこの絵から目を逸らした私の視界に、違う絵が飛び込んできた。

フィリッポ・リッピ作「受胎告知」!えっ?バルベリーニ宮には、リッピの作品が2つもあったの!?知らなかったよ!「聖母子像」だけかと思っていた!

この「受胎告知」は、バルベリーニ宮はあまり看板作品として前面に押し出してなく、ポストカードも探しまくったが無かったので、残念ながら画像はナシ。

フィリッポ・リッピは「受胎告知」というテーマをよく描く画家である。私はリッピの描く聖母マリアは大好きなので、「受胎告知」には当然ながら必ず聖母マリアが登場するため、実に嬉しい限りである。

で、この「受胎告知」は、今まで見たことのあるリッピの「受胎告知」と比べて、変わった構図だった。リッピに限らず、「受胎告知」では、左に処女懐胎を告げるガブリエル、右に聖母マリアが配置されることが多いのだが、この絵では、マリアが絵の中心にいて、正面を向いて立った状態で描かれている。大天使ガブリエルはマリアの左斜め前から、受胎を告げる白百合を渡している。

マリアが描かれることの多い画面右側には、なぜか二人のおっさん(聖人じゃなさそう)が座ってて、じーっと受胎告知の場面を見ている。…厳密に視線の先を追うと、何も見てない。ボーっと2人で座っている。これはまさしく、現代イタリア名物のヒマオヤジではないか…。

母は、「このおじさんたちは(絵の中に)いらないね」と言っていた。まさにその通りだが、もしかしたらこのおっさんズは絵の注文主で、リッピは絵の中に描き込むように依頼されたのかなあ。

このおっさんたちの後方には、機嫌良さそうに階段を上って行く2人の女性が描かれている。小さく描かれているけど、何とも流れるように描かれた衣装やポーズが美しく、このシーンとは直接の関係はないのだが、とてもいい味を出している。

唐突に描かれたおっさん2人を見ないようにすれば、正面を向いているマリアも非常にかわいらしく、素敵な作品であった。ヨカッタ!バルベリーニ宮で、満足できるリッピを見れたよ!私はこの「受胎告知」のほうが「聖母子像」よりずっと好きだったのだが、なぜバルベリーニ宮的には、「聖母子像」の方を目玉作品として推してるんだろうなあ。この「受胎告知」は、弟子の手がだいぶ加わってるのだろうか。(それともおっさん2人が絵の評価を下げまくってるのだろうか…)

リッピ作品のある1階部分では、ずーっと心地よい水の音が流れていた。これはどこから聞こえてくるんだろうなあと思っていたら、切符売り場から見て、右手の方の端っこの部屋は、何と室内に小さな噴水のある泉がしつらえてあった!ほー!ハチの一家は、なかなか面白いことを考えるね!この泉の音をBGMに、ゆっくり美術鑑賞するのは、なかなか粋であった。粋だよ、粋!

バルベリーニ宮所蔵の有名作品は、2階の展示室に多いのだが、2階に行くには、チケット売り場の前を通過し、いったん外に出てから、階段で上がらなければならない。これはちょっと分かりづらかった。

バルベリーニ宮

外への出口では猫ちゃんが出迎えてくれたよ!

バルベリーニ宮

かなり高齢な猫ちゃんで、よれよれしていた。人があんまり通らなくて、さみしそうだった。

2階の入口には係員が待機していて、チケットを見せると、中に入れてくれる。

2階部分は、バルベリーニ宮の看板作品が目白押しなのだが、まずはラファエロ作「フォルナリーナ(粉屋の娘)」。

バルベリーニ宮
こういう絵なのですけどね。えへ。この画像は、バルベリーニ宮前に飾ってある布のポスターみたいなものを撮影したものですよ。ポストカードを買い忘れたのですよ!

しっかし、どこかで見た絵だなあ…。フィレンツェのパラティーナ美術館でこの絵を見なかったっけ…?記憶をたどってみると、パラティーナ美術館で見た「ヴェールの女」にそっくり。パラティーナ美術館では、この女性が、白いヴェールをかぶってきちんと着衣しているって感じだ。帰国後に調べてみると、この2つの絵、モデルは同じ女性だと言われているらしい。

個人的にはフィレンツェで見た「ヴェールの女」の方が好きかなあ。ここの「フォルナリーナ」は、美人なんだけど、何だか視線がねとっとしていて、サワヤカさが足りない。

「地球の歩き方」のガイドを読んでみると、このモデルの女性はラファエロの恋人と言われていて、その証拠に、この女性が左腕につけている腕輪には「ラファエロ」と書かれているらしい。絵の中をのぞきこんでみたら、確かにアルファベットでそう書かれている。…オレの女だゼ!という主張ってこと?

姉は、「えー。ラファエロってそういうトコがあるんだねー。何だかショックー」と、足早にこの部屋を去ってしまった。姉の気持ちはよくわかる。フィレンツェで、ラファエロの清らかな聖母子像などに感動を受けた身としては、何だかこの絵は妖艶でドロッとしていて、こんなラファエロ見たくなかった、という気にならなくもない。

ラファエロは37歳という若さで病死している。女好きだったと言われ、この恋人との度を超えた情事が原因で病気になったとも言われている。真偽の程は定かではないが、そんな予備知識アリで見ると、この絵が、さらに生々しいものに見えてくる。…うーーーむ………。ラファエロ大好きの母は、私の傍らで、「お母さんはこの絵好きだけどな」と言いながら鑑賞していたが、やっぱり私も姉と同様、ラファエロが描く女性は、清らかな聖母の方がよいかなあ。

さてさて。私がこのバルベリーニ宮で一番見たかった作品は、実はリッピでもラファエロでもなく、カラヴァッジョの「ナルシス」であった。以前、本の中で写真を見て、コレはどうしても実物を見たいぞ!と思っていたのである。

バルベリーニ宮

この作品。自宅でポストカードを撮影したのだが、いろんな光が反射していて、わかりづらくて申し訳ない!

ナルシスは、皆さまご存じの通り、水に映った自分の姿に恋する美少年。現代の「ナルシスト」の語源である。

自分、しかも映像に恋をしてしまったナルシス、その気持ちが成就するわけがない。その彼の苦しみを、あまりにも美しく描いた作品である。この絶妙な切なさ、コレはカラヴァッジョにしか描けない作品だと思った。

いやー、期待通りの作品で、バルベリーニ宮の絵の中では、コレが一番気に入った!ずーっと向き合っていても飽きない作品であった。どれだけ長い間見ていても、きっと絵の中のナルシスは自分の影を見つめることに精一杯で、こちら側からの視線に気づくことはないだろう。そんな気分になる作品だった。

ここバルベリーニ宮にカラヴァッジョ作品はもう二つ。一つは、「ホロフェルネスの首を切るユーディット」。旧約聖書に書かれた、敵将の首を取る女性の話を題材にしている。かわいらしいユーディットが顔をしかめて、敵将の首を今まさに切ろうとする残酷な場面で、今まさに首を切られているホロフェルネスの視線が、ユーディットを見ているのが、何とも生々しい。息を飲んでそれを見ている老婆の表情も、緊迫感にあふれている。非常に残酷なシーンではあるのだが、特に老婆の表情が良く、なかなか印象的な作品であった。

もう一つは「瞑想する聖フランチェスコ」。聖フランチェスコは、イタリアという国そのものの守護聖人であることもあって、聖フランチェスコの絵は、イタリアでは本当によく目にする。聖フランチェスコは、ちょっと厳しい顔つきのおじさま聖人で、正直、鑑賞して楽しい絵ではないことが多いのだが、このカラヴァッジョの描いた聖フランチェスコはよかった!両手で頭蓋骨を持ち、じっと見つめている。死について、深く考えている様子だろうか。静かで深みのある作品であった。

カラヴァッジョ作品は、全て同じ部屋に展示されているのだが、その部屋にひときわ目を引く作品があった。バリオーネという人の作品で、勝気でかわいらしい顔をした天使が、地面に転がったキューピッドを打ちのめしていて、画面左下には赤い顔の鬼みたいな醜い悪魔が、こちら側をじっと見ている。黒い闇の背景に、人物が浮かび上がってくるような描き方は、カラヴァッジョの絵に似ている。

ポストカードなども売ってなかったが、気になった作品だったので、画家さんの名前を覚えておいて、帰国してから検索してみた。すると、何と、このバリオーネさん、カラヴァッジョと犬猿の仲だったらしく、カラヴァッジョに「オレの作風を盗まれた!」などと中傷されて、名誉棄損でカラヴァッジョを訴えたらしい。

しかも、私がバルベリーニ宮で見たこの印象的な作品、左下に描かれた何とも醜い悪魔は、カラヴァッジョの顔を描いたのだそうだ!ひえ~!何と陰険な、しかも画家らしい仕返し!この話だけ聞けば、バリオーネさんってヤな人、ってな感じがするが(だってバリオーネの絵がカラヴァッジョのに似てるのは本当だし)、カラヴァッジョが他人とトラブルの絶えない人物だったことは有名なので、おそらくどっちもどっち、だったのだろうな。

他にこのバルベリーニ宮で非常に心に残ったのは、グイド・レーニの「ベアトリーチェ・チェンチの肖像」。

バルベリーニ宮

えっ?このあまりにはかなげな美少女は誰っ?

姉いわく、父親殺しの罪で処刑される少女で、処刑される直前に描かれた作品だそうだ。そのため、名門貴族の娘さんなのに、囚人服を着た姿で描かれているとか。しかし、なぜ、囚人の絵を描いたんだろう?というか、描けたんだろう?

ちょっと「ベアトリーチェ・チェンチ」について調べてみた。貴族の娘として生まれたベアトリーチェだが、父親の家庭内暴力が酷く、家族全員で共謀して事故に見せかけて殺したが、事件が露見して逮捕され死刑判決を受けた。父親の暴挙ぶりは近隣でも有名で、ローマ市民は減刑を求めたが、時の教皇は拒否し、サンタンジェロ橋で処刑されたのだそうだ。

つまり、一世を風靡した事件だったらしい。グイド・レーニは、確かに同時代人なので、もし実際にモデルを見て描いた肖像なのだとしたら、公開処刑を見に行ったのだろうか?処刑場で振り向いた姿を捉えた絵なのだろうか?

そこらへんは調べてもわからなかったが、この絵は非常に心に沁み込んでくる。この人生に疲れきったようなはかなさ、諦めたように淡く微笑んでいる口元、だが何かを訴えかけているような目…そして、何だか色っぽい。グイド・レーニの絵って、今までいろんな美術館で見てきたが、こんなに印象的な作品を見たのは初めてだった。

ちなみに最近来日した、有名なフェルメールの「青いターバンの少女」は、この絵からインスピレーションを受けて描かれたという説もあるそうだ。言われてみれば、振り返り方が似ているかなあ。

このバルベリーニ宮の〆は、2階の順路の最後にある、大広間に描かれた、ピエトロ・ダ・コルトーナの天井画「神の摂理の勝利」である。個人邸宅に描かれた天井画としては、最大級のものらしい。この大広間がスバラシイのは、寝転がって天井画をじっくり見れるように、中央にソファが置いてあること!寝転がるためのソファなので、お行儀悪いなんて思わないで、好きなだけ転がれる!

というわけで、みんなで転がって、ほわーと天井画を眺めた。何ともド派手。バロック期の天井画らしく、彫刻と絵が混然と組み合わされて、どこまでが絵でどこからか彫刻かがわからず、非常に立体的に作られている。だまし絵で描かれている部分もあると思うのだが、どこが本物の立体で、どこがだましてる部分なのかわからない。つまりだまされてるってことだ。

午前中にジェズ教会で見た、バチッチャの天井画の方が幻想的で、こちらの天井画の方が光に満ちて賑やかな感じだ。「神の摂理の勝利」というお題だが、中央には、ちゃっかりとバルベリーニ家のシンボルであるハチが飛んでいるのが面白い。人間と比べるとデカすぎるハチだけどね!刺されるとかなり危険そうだね!

…この大広間で〆!と勝手に思ってたのだが、ガイドを見ると、ジツはひそかに3階にも展示部分があった。母をこの大広間のソファに転がしておいて、姉と二人で3階をサササッと見に行った。3階の存在は、だいぶ忘れられているらしく、人はほとんどいなかった。ティエポロの小さな、かわいらしい作品があったので、ティエポロ好きな人は見逃すな!

というわけで、期待通りに楽しめたバルベリーニ宮であった。このバルベリーニ宮の一番のおすすめは、母「ラファエロのフォルネリーナ!」、姉「リッピの受胎告知!」、私「カラヴァッジョのナルシス!」と、三者三様。

宮殿を出ると、本当に、外壁と言い、扉と言い、ちょっとした装飾と言いハチだらけ。そして、外周にズラッと並んだいじけたオヤジの列。ハチ、オヤジ。バルベリーニ宮とか国立古典絵画館とかいう名前は忘れても、「あのハチとオヤジの美術館よ!」と言えば、すぐに思い出せる美術館となった。