デロス島旅行記1 モザイクが私の心を引き留める

デロス島

3/3デロス島
ディオニュソスの家
クレオパトラの家
古代劇場
ドルフィンの家
仮面の家

 

ついに、デロス島上陸を果たした我々!

1ヶ月前の、「デロス島がクローズしているかもしれない疑惑」や、「風が強く吹いたら船が出ないリスク」などを乗り越え、たどり着いたデロス島。実に感慨深いぜ…!

船を降りると、すぐに切符売り場の小屋があった。デロス島は無人島なので、切符売りのスタッフなども、皆、この船に乗っていると思っていたのだが、切符売り場には、既にスタッフがスタンバイしていた。島守として、宿泊している人がいるのだろうか。それとも、観光客より一足早く来ているだけなのだろうか。

入島料は、地球の歩き方にはひとり€12と書いてあるが、€6しか取られなかった。冬場は、帰りの船の時刻に合わせて、3時間しか滞在できないので、半額の値段にしているのだろうか。もしそうだったら、かなり良心的である。

ちなみに、この切符売り場は、お釣りの用意が少なかった。ジャストな金額を渡せるように、小銭を持っておいた方がよいかもしれない。

デロス島

切符を持ったら、デロス島へ入るよーっ!初めまして、デロス島っ!静かなる無人島に、ぽつぽつと無造作に残る遺跡。これがロマンでなくて、何であるかは!

デロス島

おうっ!古代のロマンっ!「古~代のロ~マ~ン、いーまもなーおー」と歌いたくなるね!(この歌を知っている人は、高校野球通)。

しかし、歌っているヒマなんてない。何せ、我々に残された時間は(って、始まったばかりなんだけど)たったの3時間!3時間で、デロス島を、最大多数の最大幸福目指して、歩き回らなければならないのだ!ここでの最大多数の最大幸福とは、「デロス島3時間滞在」を、最も充実したものに仕上げるということだよ!

3時間で、デロス島全てを隈無く歩き回るためには、博物館を捨てるしかないだろう。しかし、デロス島のトイレは博物館にしかないし、デロス島のいくつかのモニュメントは、レプリカで置き換えられ、本物は博物館にある。

そう考えると、博物館を捨てるのは得策ではない。我々は、心を鬼にして、レギュラーを選定する監督のごとく(まだ高校野球ネタ)、断腸の思いで、やや離れた場所にある「古代スタジアム」「古代ジム」を、諦めることにした。

そして、結構登るのがしんどいと言われる「キントス山」に、先に登ることにした。体力がある前半のうちに、しんどい場所を済ませておこうという作戦である。フィギュアスケートで、難しい4回転ジャンプを前半の方に組み込むのと同じ作戦である。

「キントス山」方面に行くには、まず、デロス島の切符売り場から、右手の方へと進む。ほとんどの観光客は、すぐそこに遺跡が見えている左手の方へ折れていったが、我々と、気合いを感じるリュックを背負った男性のみが、右手の方へと曲がった。

そして、もう一人、かなりラフな格好をした男性が、こちらの方面へやってきた。妙に余裕が漂っているな、と思ったが(デロス島へ足を踏み入れたばかりの観光客は、あまりの感動で鼻息が荒くなるのだ)、彼は係員であった。

最初は何で後ろからつけてくるんだろう?と思ったが、キントス山まで行く道はわかりにくいし、途中途中の名所も、気付かずに素通りしてしまいそうな場所もある。彼が時々「こっちだよ」と教えてくれたおかげで、迷わずに済んだ。

キントス山の麓にたどり着くまで、いくつかのお楽しみが、我々を待ち構えている。

まずは「ディオニュソスの家」。

デロス島

柱が立ち並んでいるあたりが、「ディオニュソスの家」である。

デロス島

ここには、このような床モザイクが残っていた。今、この場にあるのはレプリカで、本物は博物館にあるので、後でご対面である。トラ?に葡萄酒の神ディオニュソスがまたがっているモザイクなので、「ディオニュソスの家」と呼ばれているらしい。「ディオニュソスが住んでいた家」ではなく、「ディオニュソスのモザイクがある家」ということね。

次に待ち構えているのが、「クレオパトラの家」。

デロス島

こうやって、表示があるのだけれど、この石の表示も年季が入っているらしく、割れている。こんな現代のものまで、雰囲気良く見えてしまうデロス島マジックである。

ここも、「クレオパトラが住んでいた家」ではなくて、「クレオパトラ像があった家」である。ここに置かれている、頭部のないクレオパトラ像もレプリカで、本物は博物館にある。あとでじっくり見よう。

もっともっとゆっくり鑑賞したいのだが、何せ、制限時間は3時間!我々の計画は、「スタートから1時間半後には、博物館にたどりつきたい」である。逆算すれば、スタートから1時間後には、キントス山の頂上にいたい。急げ、アテナの聖闘士たち!走れ、メロス!

でも、どんなに急いでいてもですね、ギリシャ劇場には入るわけですよ。マストですよ、マスト。

で、急いでるんですけどね、ちっとも看過できないものが、我々の行く手をを遮るわけですよ。

デロス島

何だ、これはー!我々の後ろを、つかず離れずで着いてきたスタッフさんがすかさず、「これは、古代の貯水池です」と解説してくれる。

ほー!よく残っているもんだね!ていうか、中の水!緑色だよ、緑色!まさか、何千年もの間、ここに蒸発せずに貯まっている水ではあるまいな。

そして、この貯水池のすぐ背後に、ギリシャ劇場っ!劇場と言うより、廃墟って感じだが、丸い形から、劇場であることがわかるよ!

デロス島

これが、古代劇場なのだが、この写真は、我ながら、実にヒドイ写真である。これでは、ワケがわかりませんね。私は確かに写真がヘタぽっぽであることは否定しないが、さすがにこの写真を撮影したときは、時間のことを考えて、心が急いてたから、こんな出来になってしまったんだよ。

古代劇場は、こんな写真を見せられても、それで?って感じだと思うが、結構カッコイイですよ。本当ですよ。私を信じてくれ。私が信じられないならデロス島を信じてくれ。

キントス山へ向かう方面からデロス島観光を始めたのは、我々と、先述した、リュックを背負った男性だけである。この男性、山歩きのようなルックスで、首からは大きなカメラを下げている、かなり気合いを感じる男性である。

彼は、常に、我々の数メートル先をずんずん歩いていた。彼は、一生懸命写真を撮ってはいたが、移動の足は速い。彼に離されすぎないようについていけば、予定通りの時間にキントス山に登れるのではないか。

そう考えた我々は、すっかり他力本願になり、彼の姿が見えなくならないようなスピードで、観光を進めることにした。本当は、この劇場跡にも、もう少し長居したかったのだが、彼の姿が小さく見えてるうちに、次へ移動した。

結果的には、彼の姿を追いかけたことは、正解であった。もっと先の結論まで言えば、後の話になるが、我々はもっと彼を追いかけるべきだったのだ(デロス島でやることが他の観光客の追っかけ…)。

デロス島

足早に彼を追いかけ…いや、違った、キントス山を目指している途中に現れた、古代の宿泊所。「ちょっとだけ、ちょっとだけだから…!」と言いながら、中に入ってぐるっと回ってきた我々。彼との差が少し開いたぞ!急げ!

このあたりで、ようやく、キントス山が見えてきたのだが、キントス山の雄大さに感動する前に、また、我々を待ち構えている障害物…障害物じゃないだろ!素敵な素敵な観光スポットに遭遇したのである。

デロス島

じゃーんっ!「ドルフィンの家」っ!何がどうしてドルフィンかと言うと、

デロス島

床モザイクには、こういうイルカちゃんが描かれているわけですね。要するにイルカちゃんの家なわけですね。「イルカちゃん、こんにちはそしてさようなら」くらいの勢いで、ココを去らなきゃいけないのがツライんだぜ…。

で、まだ、キントス山には行けないんだ!なぜかって、今度は「仮面の家」が待ち構えているんだぜ!

仮面の家も、床モザイクが残る建物で、建物内には立ち入れないが、外からモザイクを鑑賞することができる。

デロス島

それがまた、こういう素敵な床モザイクなわけだよ。これを、スルーできるほど私は強くないんだ…。

デロス島

豹とおぼしき動物の顔が、何とも出来が良い。上に乗っている人物の、人体表現や、洋服のヒダも素敵!

こういうモザイクを見るにつけ、古代ギリシャの絵画が残っていれば、相当レベルの高い絵だったのではないかと思う。モザイクよりも、絵の方が簡単だからね。いつか、世紀の発見で、古代ギリシャ時代の壁画とか発見されたりしないだろうか。それとも、私がシュリーマンになるべき!?おしーえーて、シュリーーマンーー!(ハイジのメロディでどうぞ)

ちなみに、この家が、なぜ「仮面の家」のような、昼ドラのようなネーミングなのかというと、モザイクの中に、古代劇の仮面が描かれているのだ。見えることは見えるのだが、何せ暗い場所にあるため、カメラには写らなかった。高性能カメラをお持ちの方なら激写できるかもしれないので、トライしてみてくださいっ!

とういうわけで、まだデロス島の前半戦の前半戦なのだが、デロス島はあまりに見どころが多く、我々は、時間通りにキントス山の頂上にたどり着けるのか、かなりドキドキな展開になってきた。次回、キントス山に登るの巻、ご期待くださいっ!